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クリエイターインタビュー

「カプセルステーション」「ガシャポンカン」設計者 中西康之さん[前編]

「BVM2002」からガシャポンの世界へ

―― ガシャポンマシンの設計を、現在は1人で担当されているとうかがって驚きました。元々、設計の仕事に興味があったのでしょうか。
中西 入社前は、専門学校でメカトロニクス(機械工学と電子工学を融合した学問)を専攻していたんです。バンダイに入社してから約1年、購買の仕事をして、その後はずっと設計畑を歩んでいます。ほんの一時期、企画の仕事をしたこともあったんですが、物作りがしたくて部署を戻してもらったんですよ。
―― 物を作る現場にいたかったということでしょうか。
中西 そうですね。やっぱり自分で考えて、実際に物作りがしたかったんです。企画の仕事をやってみて、そこに改めて気がつきました。設計の仕事に戻ってからは、プライズマシンなどのアミューズメント関係の機械を少し設計して、それから数年後、「カプセルステーション」の前身である「BVM2002」の設計が始まったんです。1997年頃ですかね。その時に先輩の手伝いをしたのが、ガシャポンの設計に関わる最初のきっかけになります。
―― アミューズメントの機械と、ガシャポン自販機の設計とは、どんな違いがあるのでしょうか。
中西 「BVM2002」は最初に完全な金型を作ってから、海外の工場で成型品を作るので、高い精度が求められるんです。板金と木工版を使って1台ずつ作るアミューズメントの機械と違って、シビアに設計しなくてはいけない。最初は、その辺りの違いが難しかったですね。

丸いデザインにあわせて設計する苦労

―― 2001年に登場する「カプセルステーション」から、本格的に設計に携われたそうですね。どんな経緯で、参加されることになったのでしょうか。
中西 10年以上前のことで不確かな部分があるかもしれませんが、私が聞いている範囲でお話します。「BVM2002」から「カプセルステーション」に変わるときに、これまで真四角だった本体のデザインを大きく変えようという話になったんですよ。
―― 「カプセルステーション」から丸いデザインに変わったんですね。中身については、どんなオーダーがあったのでしょうか。
中西 「BVM2002」では200円までだった投入金額を、400円まで対応できるようにしたいという依頼がありました。それと海外展開のために、外国のコインにも対応させたいと。
―― 設計に関して、どんなところが大変でしたか。
中西 いちばん大変だったのは、外観のデザインにあわせて中の構造を考えなければならなかったことですね。私に依頼がきた時点で、もうデザイン画ができていて、高さ、幅、奥行きはこれでと全部決まっていたんです。そこから逆算すると、中のメカや金庫にとれるスペースは本当に限られていて……。
―― 設計の都合で、外観のデザインを微調整してもらうことはできなかったのでしょうか。
中西 全てのパーツを丸くするというのがデザインのコンセプトでしたから。設計する側からすると、四隅が使える四角と違って、丸は無駄が多くて使いづらいんですよ。限られたスペースの中で、どうやりくりしてパーツを収めたらいいのか凄く悩みました。

「カプセルステーション」の内部公開!

―― 他に、どんなご苦労があったのでしょうか。
中西 3種類サイズがあるカプセルを、エラーがでないように払い出す仕組みを作るのには苦労しました。電池を使わないで動くように作らなければなりませんから。
―― あっ、なるほど! 言われてみればガシャポン自販機は電源なしで動いているわけですね。
中西 そうなんです(笑)。コインを入れてハンドルをまわすと、カプセルが取り出し口に落ちてきますよね。その時に、バケツ(マシン上部の透明なカプセル収納部分)に入っているカプセルが一緒にかき混ぜられて、カプセル同士が固まらないような構造にしてあるんです。実際にバケツを開けて、中をお見せしますね。
バケツの内部写真。左奥が坂になっているため、カプセルが詰まらずに下に落ちていく。なるべくシンプルな構造になるよう仕上げているそうだ。
―― なるほど。ハンドルをまわすと、バネも一緒にまわってカプセルをかき混ぜているわけですね。
中西 バネに巻き込まれて回転するカプセルも利用して、全体をかき混ぜています。そうやって固まっているカプセルを崩して、自然に下の穴に落とさせる。これをエラーなしでいかせるのが難しくて、最後まで端に残って落ちなかったりするんですよね。高さや角度を変えたりして、カプセルを落とす実験だけを半年くらいやっていました。
―― 半年間ですか……! 設計全体には、どのくらいの期間がかかっているのでしょうか。
中西 設計を始めて実際にマシンが完成するまで、1年半くらいかかっていますね。途中途中で、試作品を営業の方などに見てもらいながら進めていきます。
―― コインの投入金額も、「カプセルステーション」になってから増えたそうですね。
中西 「BVM2002」より前のマシンだと、大人の方には分かると思いますが、コインの表面がみえるように前から差し込むかたちだったんですよ。そうした構造のため、100円用と200円用で2台のマシンに分かれていたのが、「BVM2002」では内部で金額を切り替えて1台ですむようになったんです。「カプセルステーション」からは、高額商品に対応するために400円まで投入できるように変更しました。
 少し話が飛びますが、「カプセルステーション」は初代のV1(バージョン1)から改良を重ねて、最新のマシンはV5になります。1世代前のV4のとき、消費税に対策するために10円玉を投入できるように変更したんです。100円玉と10円玉の2種類を無電で選別するために、ちょっと変わった工夫をしています。
―― 投入口が2つあるわけではないですし、確かにどうやって見分けているのか不思議ですね。どんな仕組みになっているんでしょう……?
中西 ポイントは、コインの投入口のところにあります。ここが少し斜めになっているのがポイントなんです。
電気なしで100円玉と10円玉を見分ける方法とは? その答えはインタビュー後編でお話しいただこう。
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