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クリエイターインタビュー

「カプセルステーション」「ガシャポンカン」設計者 中西康之さん[後編]

「傾き」を利用して100円玉と10円玉を選別

―― インタビュー前編の最後にでた、100円玉と10円玉の選別方法から聞かせてください。
中西 投入口は1つですが、そのすぐ奥に入り口が2つあるんですよ。ジュースの自動販売機だとセンサーで識別するんですけど、「カプセルステーション」ではコインの傾きで100円玉と10円玉を選別しているんです。
―― 「コインの傾き」とはどういうことでしょう?
中西 奥の入り口のすぐ手前に、つっかい棒のような形で壁があるんですが、直径の大きい10円玉はその壁にぶつかって、そのまま壁にそっていくんです。で、小さい100円玉は壁にあたらないので、そのまま進んでいくと。
―― なるほど! それでコインの投入口が斜めになっているんですか。垂直だと上手く2方向にわかれていかないわけですね。
中西 そこがミソなんです(笑)。何百回も検証して、一番よい傾きを探した結果が今の角度なんです。
左がコイン投入口のアップ、右が内部のコインセレクター。この仕組みで特許をとっている。

「カプセルステーション」進化の歴史

―― 「カプセルステーション」の歩みを、簡単にまとめてみました。特に印象深い改良点は、どれになるでしょうか。
中西 V3で取り出し口を変えたのは印象深いです。現場の方からの要望で、急きょ変更することになったんですよ。
―― どんな要望があったのでしょうか。
中西 お子さんが取り出し口の奥まで無理に手をいれてつまらせてしまったいう話があったんです。これは早めに対策しなければということで、約半年の設計期間で今のかたちに変えました。
―― 実際に手を入れてみるとよくわかりますが、取り出し口を開けるとフタが上に移動して、奥まで手が入らない仕組みになっていますね。
中西 この取り出し口の変更は、自分の中ではヒット作なんですよ。外観をくずさずに、どうやったら手が入らない取り出し口にできるか悩んでいて、家で寝ているときに「フタを球形にすればいけそうだ」と閃いたんです。そうしたら、すぐにでも会社に行って試作したい! と思って、もう眠れなくて(笑)。で、実際に作って、それが上手く機能すると、もう最高に楽しいですね。
―― 脳の片隅で、常にガシャポンの設計のことを考え続けているんですね。
中西 はい。夢にいっぱいガシャポンのことがでてきます(笑)。

「ガシャポンカン」設計秘話

―― 昨年新たに登場した「ガシャポンカン」の話を聞かせてください。これは、どのような経緯で作られることになったのでしょうか。
中西 筒型のカプセルを出す自販機を作ろうという話は5年前くらいからでていたんです。試作機を作って、みんなにプレゼンテーションをしたこともあるんですが、そのときは形にはならなくて。その後、3年前には実際に金型まで作ったんですけれど、一度そこで中断したんです。
―― どうして中断することになったのですか。
中西 中身をどんなものにするか決まらなかったんですよね。それが2013年の8月頃に、筒型カプセルで「トッキュウレッシャー」を作ろうという話が急浮上して、2014年3月に発売したいと言われて(笑)。
―― 約半年の設計期間はタイトではなかったですか。V1では1年半かかったと言われていましたが。
中西 ほんとうに大変でした。作業を始める前はどのくらい大変になるのか想像がつかなかったんですが、やってみたらもう地獄の日々だったという(笑)。でもまあ、最初にお話したように3年前に金型まで作っていましたので、1から設計したというわけでなかったのですけれど。
―― 「ガシャポンカン」の取り出し口は、ディスプレイのすぐ下にありますが、中はどんな構造になっているのでしょうか。
中西 実際に中を開けて、お見せしますね。こんな風になっています。
―― 筒型だと、普通のカプセルよりつまりやすそうですね。
中西 そうなんです。理想の形は真ん丸で、ストレート部分が多いほどつまりやすいんですよ。普通のカプセルと同じように入れてもつまるばかりで、まったく出てこない。「ガシャポンカン」は、ジュースの自動販売機と同じ仕組みを利用しています。
―― どういうことでしょう?
中西 街中でジュースの自動販売機を補充しているのを見ると、上から1本1本入れていますよね。そして1本買うと上から一列ずつ下にずれていく。それと同じように「ガシャポンカン」の内部には爪のストッパーが横一列に並んでいて、その爪で筒型カプセルを押さえているんです。で、一番下のカプセルが落ちると、その後ろの爪が解除される。それが連動して前に1つずつ移動していく。そんな仕組みになっています。
―― なるほど。ジュースの自販機が缶を縦に並べているのを、「ガシャポンカン」ではカプセルを横向きに並べているわけですね。
中西 そうです。1つ1つ区切ってあって、順番にカプセルが並ぶように作ってあります。
―― 繊細な仕組みですね。
中西 金型で成型品を作っているので、ものによって爪の具合が変わってきたりするんです。なので、バージョン2として、爪の具合にあまり影響をうけない構造を考えていて、ちょうど来月からテストをしようというところまできています。
―― 常に改良を続けていく、終わりのないお仕事なんですね。
中西 トラブルを100パーセントなくすのはどうしても難しいので、そのトラブルにどう対応すればいいのか、というのはいつも考えていますね。

「まわす」仕組みは残していきたい

―― ガシャポン自販機の設計に10年以上携わってきて、どんなときに満足感を感じられますか。
中西 バージョンを重ねながら長くお店におかれていて、ずっと使っていただけているのは有り難いなと思っています。使いやすいと言ってもらえるのがいちばん励みになります。
―― 今後、こんなことをしてみたいという展望はありますか。
中西 そうですね……。たまに新しいマシンを作る話がでても、ハンドルをまわす行為だけは残そうって話になるんですよ。やっぱり、まわす瞬間がガシャポンの一番の楽しみでもありますから。今後もし全面的にリニューアルすることになっても、「まわす」仕組みだけは残していけたらなと思いますね。
―― 最後に一言お願いします。
中西 ガシャポンと言えば、カプセルの中身に注目されるのが常ですが、たまには機械の方にもちょっと注目してみてもらえると嬉しいです(笑)。
―― 長時間のお話、有り難うございました。
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