―『激伝』といえばガシャポン! ということで、今回プレミアムバンダイで復刻されるフィギュアの内容についても教えてください。
三原:旧ガシャポンにおけるパート1、パート2からの選りすぐりの14体を復刻させていただきました。いわゆる「メフィラス大魔王編」に登場するキャラクターでして、実は“メフィラスの生き様にスポットを当てる”という裏コンセプトがあります。
―さらに1996年にリリースされたOVAも、DVDとして復刻同梱されるんですよね。
瑳川:これ、三条陸が書いた唯一の円谷映像作品ですからね。これまでビデオしかなかったので貴重ですよ(笑)。
三原:OVAの復刻は、円谷プロさんのほうから提案していただいたものなんですが、メフィラス大魔王の死が描かれる作品なので、今回のコンセプトにもピッタリだと思います。で、それに併せまして……。
瑳川:OVAに出てきた、彗星戦神ツイフォンなども復刻されるんです! しかも昔の「フルカラークロス」にラインナップされていたツイフォンを型取りして、縮小して、無彩色バージョンとして(笑)。
―あっ、他のガシャポンと並べても違和感のない仕様になってるんだ!「フルカラークロス」は、通常ラインのガシャよりも大きいうえに彩色済みでしたもんね。
瑳川:これはちょっとオツでしょう。
三原:他のガシャポンも、意外とウルトラ戦士の大きさがまちまちだったりしたので、そこの帳尻を合わせるためにリサイズをかけたりしてます。
高橋:ただの復刻じゃないんですね!
三原:あと、成型色も統一しまして、装鉄鋼などにはすべて金メッキを施しました。当時はグレーのABSだったんですが、今回はちょっと豪華感を演出してます。ただ、ちゃんとグレーのヤツも付けますんで、当時のものを再現したい方はそちらを装備させてください。
瑳川:こうして目の前に現物を並べられると欲しくなっちゃいますね(笑)。
高橋:今、なんとかしてこれを持って帰れないか考えているところです(一同笑)。
―まだまだお話は尽きませんが、ひとまず今後の展望をうかがって締めとさせてください。
瑳川:今回は引き出物じゃないですけど、ガシャポンの復刻記念で新章の第1話を書きましたんで、これからの目標としてはWeb連載を経ての単行本化ですね。あと、せっかく漫画とガシャポンの両方で立ち上がった企画なので、新主人公の闘士メビウスたちの商品も出せるようになるといいなぁ、と。やっぱり『激伝』復活の根本には、100円で無彩色でも魅力があったよねっていうところにあるので、さっきの復刻もそうですけど、低価格ガシャポンとして魅力あるものにしていきたいと思ってます。
三原:来年は『超闘士激伝』の年にしていきたいので、なんとか軌道に乗せて、いろいろと商品展開ができるようになるといいなぁ、と考えてます。今回のような復刻版だけじゃなく、カラータイマーや目の部分をクリアパーツにするとか、そういう今ならではのギミックを組み込んだ新作もやりたいんですよ。もちろん、昔と同じようにラインナップの1体は面白く展開できたらいいですよね。たとえば、ガルタン大王とか(笑)。
高橋:大ファンだった人間としては、こうして続編漫画に携わることができて、本当に幸せなことだと思ってるんですが、僕のような当時のファンだけでなく、新しいお客さん……今の子供たちにも「なんだこれ!?」と思ってもらえるような作品にできればと思ってます。そして、いつかはテレビアニメ化を!
瑳川:まぁ、原作のストックはそこそこありますからね(笑)。
高橋:ええ、しばらく追いつかれることはないと思います。当時、回想シーンとして省略されちゃったアプラサールの話とかもありますし(笑)。
―そうなったら瑳川さん、『獣電戦隊キョウリュウジャー』のときのように全話のシナリオを描かなきゃですね。
瑳川:いやいや、何を言ってるんですか! 原作があるんだから!(笑) アプラサールやアンチラ星人の回だけ書かせていただきます(一同笑)。
(取材: ガイガン山崎)