だんごむし開発担当の誉田です。
緊急事態宣言が出されたため、前回の日記から2か月以上も開いてしまいました。
そしてこの間に「だんごむし06」も発売されました。
今回「だんごむし06」の開発日記のラストとして、だんごむしの触角の進歩とトラフカラッパの彩色に関して説明します。
だんごむし06では触角部分を新しく新造して本物の触角と同様の動きになるように修正を入れています。
この部分は、だんごむしが発売する前からいつか触角部分も本物のように折りたたんでしまえるようにしたいと考えていた部分でした。
オカダンゴムシは頭部分(ヘッドシールド)の下部分2つの窪みがあります。そして、丸まった際に、この窪み部分が隙間があいたようになり、そこに、触角が一部見えるように丸まります。
また、歩く際には触覚の先端は前を向いてぴょこぴょこ動きます。そのため、触角の向きを前に向かせるために、根元はボールジョイントにし、触覚の一部にもヒンジを入れて根元と途中の2か所で動かせるようにする必要があります。
今回、触覚が動かせるものが出来たので本物のダンゴムシに一歩近づいたのではないでしょうか?
非常に小さな部分かと思うかもしれませんが、オカダンゴムシの特徴のひとつですので、ぜひ、皆さんにも、本物のダンゴムシの触覚が丸くなる時に、どのようにしまわれているのかを確認して頂きたいと思います。
また、マンマルコガネも前回のものから修正をかけています。
前回発売した後に、量産品では符節(ふせつ)といわれる脚の先端部分が邪魔をしてしまい、丸く閉じようとしてもどうしても隙間があいていましたので、気持ちよく閉じるように、その後のプレバンで発売したメタリックまんまるこがねの際に作り直しました。
なので、カプセル商品ではこの「だんごむし06」のものでは以前のものよりきれいに閉じるようになっています。
最後にトラフカラッパの開発の話です。
原型作成までの部分は前回までの日記に書いた通りですが、その後、彩色に関して悩んでいました。
何か物足らなさを感じていたからです。
本物の画像を確認しながらどこがこの商品に足らなかったのかを調べているうちに、ハサミ脚の内側の模様が表側とは全く異なりすごく赤赤とした模様になっていることに気が付きました。
この模様のおかげで、ハサミを閉じている時とハサミを広げた際に全く異なる雰囲気になります。
こういった普段見えずに動かした際に見える部分をきっちり再現することでより本物のトラフカラッパを感じることが出来るフィギュアになるのではないか。また、それこそ生きもの系の可動フィギュアの醍醐味なのではと思い、この内側部分を徹底的に本物に近づけることにしました。
そして、この彩色の修正を入れたあとに、急に本物の蟹っぽくなりました。
もし、皆さんもトラフカラッパを手に取る機会がありましたら、気合をいれた内側も確認して頂ければと思います。
今回で「だんごむし06」の開発日記は終了です。
さて、「だんごむし」の発表をしたのは2年前の6月4日(虫の日)でしたので、あれから2年経ちました。
今年も6月4日に新しい虫を発表すべく準備を進めています。お楽しみに!