スズメバチ開発担当の誉田です。
前回に引き続き、スズメバチの生態とその部分をどのように製品に落とし込んでいったかのお話です。
今回はスズメバチの大顎と触角に関してです。
<虫を噛みちぎり肉団子にする強力な大顎の開閉と、その下にある樹液を舐めるための短い舌の再現>
スズメバチは強靭な大顎にもを持っております。特にオオスズメバチは顔に厚みがあり、あごの力も強くなります。
カリバチの一種であるスズメバチの主食は虫となります。虫を捕まえると、この強靭な大顎で虫を噛みちぎって肉団子を作って巣に運びます。
それ以外では、巣を作る際に木を削ってきたりする際にも強靭な大顎が役に立ちます。
また、巣の近くに近寄ると、この大顎をカチカチを鳴らし警告音を発します。
そのため、山でスズメバチがカチカチ音を鳴らしている場合は、巣が近くにある証拠ですので、気を付ける必要があります。
なお、オオスズメバチの他いくつかのスズメバチは土の中や木の根元の中に巣を作りますので、皆さんがイメージしているような巣が木にぶら下がって見える場所に作っているとは限りません。探しても見つけれない場合もありますので要注意です。
さて、製品のほうでは、この大顎部分は当然、本物と同様、大顎の外側を支点に開閉できるようにしました。
大顎を開けると、さらに凶暴な顔になりますね。
また、大顎の舌には、ざらざらした短い舌も再現しました。
実際のスズメバチはこの短い舌を使って樹液などを舐めたりします。
フィギュアを手に取った際には、この大顎を開けて、どんな舌をしているのか確認してみてください。
今回はあともう1点 意外と知られていない蜂の触角の役割を説明します。
<においをかぎ分けるだけじゃない。巣を作るために重要となるスズメバチの触角の役割>
触角はオスとメスで節の数が異なり、根元の長い部分を含め、メスは12の節、オスは13の節があり、オスのほうが触角は長いです。
もちろん、この触角の一番重要な役割は匂いを感じ取りエサなどの場所を探したり、すべての働きバチはその生みの親の女王バチの匂いが付いていますので、その匂いで仲間かどうかを判断する際に使用します。
また、あまり知られていない役割としては、6角形の育房を作る際、大きさを測るための定規替わりにこの触角は使用されています。
そのため、すべての育房は同じサイズで作ることが出来るというわけです。
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すずめばち開発日記05(ラスト)に続く。