今年6月の東京おもちゃショーでガシャポン「かめ」の商品化を発表しました。
ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、「だんごむし」の次は「かめ」をカプセルレスにてガシャポンで商品化します。

まだ、発売まで時間があるので、皆さんが発売時期を忘れることがないように、今日から発売までの間 商品化へ向けた開発日記を連載したいと思います。
だんごむしの次のラインとして「かめ」にしようと思いついたのが去年の年末です。
だんごむしのように丸くなる生きものを、初めは虫の中からいろいろ考えていたのですが、なかなか適したものが見つからず、それで生きもの全体から探すことにし、かめにたどり着きました。
かめが首や手足を伸ばした状態でいろんなポーズをつくれるようになれば、遊びの幅も広がりだんごむしとはまた異なる魅力があります。


さて、新しい企画を考える時の最初の一歩は、その構造がカプセルのサイズで実現可能かを調べるために、”機構試作”を作ることから始まります。
機構試作は、だいたい2週間ほどで3Dデータ(外観のみ)で完成させます。


機構試作の1回目はギミックの確認なので、全体のバランスのみ確認し、外観のディテールなどは気にしません。
修正して全体のバランスが問題なくなれば、その後、どのようにパーツを分けていくか?どのような機構にするかを考え、2~3週間でパーツ分割していきます。


これが試作第1号です。




しかし、、、
実際に手に取って遊んでみたのですが、なんか思っていたものと違う感じがします。
説明するのは難しいのですが、触っていてもいま一つ面白いと感じません。
単なる「手足が出たり引っ込んだりするフィギュア」という感じしかなく、「このカメかわいい。」という感覚は生まれてきませんでした。
つまり、生体のもつカメの魅力をうまく再現することが出来ていなかったのです。
まあ、ギミックものを頭に描いた通りに作った場合は、こういったことは日常茶飯事です。
とにかく、試作を2,3日触りながら、何で面白いと感じないのか?理由を探ります。
そこで、手足を伸ばす際の首や脚の動きが本物の亀と異なっていることや、ポーズをとらせたときに、可動範囲が狭く、本物がとるいろんなポーズが取れないことが面白さを感じない原因だということに気が付きました。

また、本物同様のポーズを再現するには、もっと可動範囲を広げないとだめです。
また、想像していたよりもかめは首が長く、エサを食べたりする時には通常よりも伸びてきます。
今の機構試作ではここまで首は伸ばすことが出来ません。もっと長く伸ばせれるようにしないとこれらのポーズをとらせることも出来ないということにも気が付きました。

しかし、問題の解決は簡単ではありません。
根元をボールジョイントに変更すれば、スライド式にはできなくなるため、もともとのコンセプトであった、脚や首を「ひっこめること」が出来なくなってしまうのです。
解決方法を探るために、亀の骨格を図鑑やネットで調べてみると、首はSの字状に甲羅の中にはいっていくということがわかり、肩部分も肩甲骨部分の骨が若干スイングして前後するということもわかりました。
そこで、今度は本物の骨格構造に合わせて、機構試作を一から作り直しすることにしました。


内部構造を本物のかめの骨格に近づけて構造を作り直した3Dデータ。
試作第2号が出来上がってきました。
外観は第1号と同じですが、触ってみると、動きもだいぶ本物っぽく感じます。この構造でやっと思った通りの”面白さ”が出てきました。

構造を見直すことで、一歩 本物のかめに近づくことが出来ました。
そして、この時にこの商品のキャッチフレーズを
「かめの骨格構造を再現!」
に決めました。
この段階で1週間後にはプレスリリース、2週間後には東京おもちゃショーが迫っており、息つく暇なく次の作業に移ります。
かめ開発日記02<東京おもちゃショーで発表> に つづく。
亀の画像はリクガメと暮らされているあこさん(https://twitter.com/Akoproduction)のブログから許可を頂き使用させていただきました。