今回はギリシャリクガメの彩色の話です。
今まで、インドホシガメをベースに開発日記を書いてきたので、ギリシャリクガメに関しては画像を上げるのは初となります。
なので、彩色だけでなく、造形に関しても少し触れながら説明していきたいと思います。
ギリシャリクガメというくらいですので、ギリシャに生息しているかめかと思いきや、北アフリカ、ヨーロッパ南西部等の乾燥地帯に生息しています。
なぜ、名前にギリシャが付いたかといいますと、甲羅の幾何学模様がまるでギリシャ絨毯に施されるギリシャモザイクのようにみえることからこの名前が付いたといわれています。
ギリシャリクガメ
爬虫・両生類ビジュアルガイド リクガメ (誠文堂新光社)より
きれいなギリシャ織のような模様の甲羅が特徴なので、インドホシガメ同様に甲羅の彩色は手を抜かずに徹底的にこだわっていかなければいけない部分です。
ギリシャリクガメは丸いドーム状の甲羅にきれいなデザインが入っており、一般の人が想像する代表的なリクガメという感じかと思います。
実際のギリシャリクガメは、甲羅や手足が黒っぽいものもいれば、白っぽいものもいて、クリーム、黄色、赤茶色のものまでいます。
黒っぽいギリシャリクガメ
いろんな色のギリシャリクガメがいます。
爬虫・両生類ビジュアルガイド リクガメ (誠文堂新光社)より
今回は一番甲羅の模様がきれいに見える色合いのもので彩色をまとめてみました。
背甲部
複雑なギリシャ織の模様を再現しています。
腹甲部
こちらもギリシャリクガメの特徴を再現しています。
顔
ギリシャリクガメの顔
インドホシガメの顔
インドホシガメと比べてみると表情の違いがわかります。
色目もホシガメほど黄色っぽくありません。
脚
爪の形状などインドリクガメと異なっています。
今回はギリシャリクガメの爪をホシガメより大きめで再現しています。
甲羅の模様に関しては、インドリクガメとギリシャリクガメの2種類は非常に特徴的でかつ美しいなデザインをもっていますので、それをどうにか再現できたかと思います。
また、ギリシャリクガメのアルビノカラーはインドホシガメと同様の色にしました。
今回の開発日記にて、インドホシガメとギリシャリクガメの2体の彩色まですべて決まりました。
ただ、これで、開発業務が終ったわけではありません。
可動フィギュアの場合、量産された商品で関節が緩いものを出にくくするために、「金型の調整」というのが非常に重要となります。
ただ、次回はちょっと商品開発から離れて、新シリーズ立ち上げで決めなければいけない、新シリーズの「ロゴマーク」の話をしたいと思います。
玩具の開発には、商品以外のこともいろいろと決めていかなければいけないことがあり、新シリーズを立ち上げる時はシリーズ名やそのロゴを決めていかなければいけません。
次回は、商品からちょっと離れて、「かめ」のロゴマークをどういった流れで決めていったのかをお話ししたいと思います。
かめ開発日記08 <かめのロゴマーク決定> につづく。
*)カメを飼っている方からそうでない方まで、いろんなコメントや感想を頂いており、大変、参考にさせて頂いております。
ブログや商品で気になった部分や感想など、コメント頂ければ今後の開発に生かしていきます。
亀の画像は
「爬虫・両生類ビジュアルガイドブック リクガメ」 (誠文堂新光社)
より、許可を頂き載せております。